• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

連続固溶体形成によるチタン酸バリウム系セラミックスの傾斜化とその誘電特性

研究課題

研究課題/領域番号 10123213
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

太田 敏孝  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (30135412)

キーワード傾斜機能材料 / チタン酸バリウム / チタン酸ストロンチウム / 固溶体 / 誘電率 / 温度依存性
研究概要

BaTiO_3はキュリー点で誘電率の極大を示す。従って、誘電体として使用する場合、シフタ、デプレッサの添加、及び複合化により、温度依存性の平坦化がはかられている。本研究では、このキュリー点を低下させるSrTiO_3をその量を少しずつ変化させて固溶し、一つのセラミックス内でその組成を一端からもう一端にかけて連続的に変化、即ち傾斜させることを行った。それにより各単一相の誘電率を足しあわせた誘電特性を持つ広い温度範囲において平坦でかつ、より高い誘電率を有するセラミックス誘電体を得ることができた。
出発原料としてはBaTiO_3及びSrTiO_3を用い、これらを目的の組成比になるように秤量、混合し、バインダーとしてPVAを添加後、各組成の粉末を順次積層して円柱状に一軸加圧成形した。得られた成形体を加熱処理して,PVAを除去し、CIP成形の後、1300℃で2h焼結した。得られた試料は角柱状(約8×8×5〜12mm)に加工し、各単一相が並列になるようにAg電極を塗布した後、LCRメーターにて室温から180℃の温度範囲の誘電率を測定した。
Ba_<1-X>Sr_XTiO_3として、X=0から0.5まで0.02ごとに組成を変化させた26層からなる傾斜試料の誘電率は、温度に対してほぼ直線的な誘電特性をしめした。しかし、各単一相のεvsT曲線の形が異なっていたため、温度に対してある傾きを示した。そこで、各単一相の体積分率をその誘電率の大小に応じて徐々に変化させるため、試料を斜めにカット、すなわち体積分率も傾斜化した。その結果、ほぼ対角線に切り出した試料において、室温から120℃までの変化が±5%以内と非常に平坦な誘電特性を示した。

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi