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1998 年度 実績報告書

立体選択的アセタール開裂反応に基づくポリオールの実践的不斉合成

研究課題

研究課題/領域番号 10125218
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

原田 俊郎  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30135628)

研究分担者 奧 彬  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50027885)
キーワードポリオール / アセタール / 開裂反応 / 不斉合成 / 不斉非対称化 / キラルルイス酸
研究概要

meso-ジオールより合成されるσ対称性環状アセタールのプロキラルなC-0結合の一方をエナンチオ選択的に切断できればmeso-ジオールの不斉非対称化誘導体が得られる。したがって、対称性アセタールのエナンチオ選択的開裂反応はキラルシントンの合成や潜在的な対称構造を有するポリオールの効率的合成に有用な手段を提供すると期待される。
我々は、L-フェニルアラニンより容易に調製できるフェニルホウ素錯体を用いることにより、ジオキソランアセタールのエナンチオ選択的開裂反応に成功し、本反応をmeso-1,2-ジオールの不斉非対称化反応へと展開した。さらに、上記のエナンチオ選択的アセタール開裂反応がラセミ体1,3-アルカンジオールの光学分割に有効であること見いだし、それをmeso-1,3-テトラオールのビスアセタール誘導体に適用することで、不斉非対称化に基づいたポリオールの新規不斉合成法を開発した。
また、meso-1,3-ジオールの不斉非対称化を目的に、ジオキサンアセタールの開裂反応を種々の条件で検討した。実用レベルのエナンチオ選択性には至らなかったが、その過程で、アセタール開裂反応の機構ならびに不斉誘起のメカニズム関して、イオン対中間体の関与やルイス酸によるキラル識別などの重要な事実が明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 原田 俊郎: "Deracemization of anti-1,2-Diols Leading to trans-Epoxides via Oxazaborolidine-Mediated Enantiomer-Differentiating Ring-Cleavage of Acetal Derivatives." Tetrahedron Letters. 40. 101-106 (1999)

  • [文献書誌] 原田 俊郎: "Kintetic Resolution of Cyclic Acetals Derived from 1,3-Alkanediols via Oxazaborolidine-Mediated Enantioselective Ring-Cleavage Reaction." Tetrahedron Letters. 39. 5531-5534 (1998)

  • [文献書誌] 原田 俊郎: "Desymmetrization of meso-1,3-Tetrols via Oxazaboloridine-Mediated Enantiotopic Group Selective Ring-cleavage of Bisacetal Derivatives." Tetrahedron Letters. 39. 5534-5535 (1998)

  • [文献書誌] 衣笠 元晴: "Desymmetrization of meso-1,2-Diols via Chiral Oxazaborolidine-Mediated Ring-Cleavage of Acetal Derivatives with Silyl Ketene S.O-Acetal." Tetrahedron Letters. 39. 4523-4526 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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