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1998 年度 実績報告書

極性を有するポリシランの合成と新機能の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10133246
研究機関大阪府立大学

研究代表者

岡 邦雄  大阪府立大学, 先端科学研究所, 助教授 (50090452)

研究分担者 中山 喜萬  大阪府立大学, 工学部電子物理学科, 教授 (20128771)
キーワードポリシラン / 極性効果 / 磁場効果 / 配向膜 / クロミズム / キャリアー移動度
研究概要

ソルバトクロミズム挙動とサーモクロミズム挙動を示す興味深い物質である,側鎖にオリゴエチレンオキシドを導入したポリシラン[{R-Si-(CH2)m-(OCH2CH2)n-OCH3}x,R=Me,Et,Bu,n=0,1,2,3],について,他のエネルギー環境の変化に対応する挙動研究の一例として,強磁場中での溶液挙動をUV吸収スペクトルにより調べた.
上記極性ポリシランの吸収極大の位置は,磁界の変化(最高5テスラ)に応じた変化は示さないが,吸収強度は磁場変化に応じて増減した.その吸収強度の変化は遅く,磁場の変化に応じて直ちに追随せず時間的遅れを示した.代表的なポリシランであるポリメチルフェニルシランも同様な磁場変化を示すが,より強磁場(最高12テスラ)中でなけれその変化は明らかではなく,極性ポリシランのより鋭敏な磁場応答性はその長い側鎖部分の寄与があることを示した.
SQUIDによる磁化率の測定により反磁性を示すことが明らかになり,上記極性ポリシランは磁界に対して主鎖が垂直に並ぶように振る舞うことを示唆する.この現象を適用したポリシランの機能向上を試み,強磁場中でポリメチルフェニルシラン膜を作成した.作成した膜のキャリアー移動度をTOF法で測定し,BosenbergerのDisorderモデルにより解析した結果,磁場中で作成したポリシラン膜は,エネルギー的(σ)及び位置的(Σ)な乱れが少ないことが明らかになった.
膜面に平行に磁界をかけることが出来れば,基板に対して主鎖が垂直に配向したポリシランが作成できることになり,種々のポリシランデバイスへの利用が期待できる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 中村,岡他4名: "Influence of Magnetic Fields on UV Absorption and Carrier Transport in Polysilanes" Solid State Commun.,. 106. 47-50 (1998)

  • [文献書誌] R.West,K.Oka他4名: "An Electroluminescent Polysilole and Some Dichlorooligosiloles" J.Am.Chem.Soc.,. in press

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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