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1998 年度 実績報告書

ナノ結晶-誘電体複合系の超高速近接場光学応答の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10135214
研究機関名古屋大学

研究代表者

中村 新男  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 教授 (50159068)

研究分担者 濱中 泰  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助手 (20280703)
市田 正夫  名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助手 (30260590)
キーワード自己組織化InAs量子ドット / 走査トンネル顕微鏡 / 走査トンネル分光 / 金属コロイド / 非線形光学材料 / 量子サイズ効果 / 超高速レーザー分光
研究概要

金属や半導体のナノ結晶と誘電体の複合系および半導体基板上の量子ドットにおける近接場光の応答を調べ、微小物体における近接場ナノ光学の基礎的知見を得ることを目的として本研究が行われた。本年度の成果は以下の通りである。
1) InGaAs量子井戸の断面STM観察
量子井戸の厚さや組成の揺らぎと界面領域の局所電子状態を調べるために、超高真空中で劈開した断面のSTM観察を行い、量子井戸の設計値にほぼ一致する断面構造の測定が可能になった。走査トンネル発光分光(STL)を行う光学系の整備をし、微弱な発光の検出が可能であることを確認した。
2) InAs単一量子ドットの構造と電子状態
MBE法を用いて、GaAs(001)基板上に平均被覆率を2MLまたは2.5MLとしてInAsドット層成長させた。STL分光用の試料にはInAsドット層上にGaAs層とAsキャップ層が積層されている。InAsドットとwetting layerの電子状態をSTSによって調べたところ、低温のフォトルミネセンスから得られるギャップの値に相当する結果が得られ、STM/STSによる単一ドットの評価が可能になった。
3) 金属ナノ結晶-ガラス複合系の超高速非線形応答
銀ナノ結晶を埋め込んだガラスの3次非線形感受率の実部と虚部の分散を測定した結果、虚部は非線形吸収スペクトルの形状に一致すること、実部は銀ナノ結晶の非線形誘電率によって変化した複合系全体の非線形誘電率の分散を示していることがわかった。これは、2準位からなる半導体系材料の分散関係とは異なり、表面プラズモン共鳴の特徴を表していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Hamanaka 他: "Ultrafast relaxation dynamics of electrons in silver nanocrystals embedded in glass" J. Lumin. 76&77. 221-225 (1998)

  • [文献書誌] Y.Li 他: "Contribution of two-exciton states to exciton-mediated nonlinearlties in Cubr_ACl_<1x> nanocrystals : The role of the Valence-band structure" Phys.Rev.B. 57. R12673-12676 (1998)

  • [文献書誌] Y.Li 他: "Size-dependent enhancement of nonlinear optical susceptibilitles due to confined excitons in CuBr nanocrystals" Phys.Rev.B. 57. 9193-9200 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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