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1998 年度 実績報告書

透過電子顕微鏡内その場可視分光法による相変態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10136226
研究機関大阪大学

研究代表者

竹田 精治  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70163409)

研究分担者 河野 日出夫  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00273574)
大野 裕  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80243129)
キーワード相変態 / 半導体 / 透過電子顕微鏡 / カノード ルミネッセンス / フォトルミネッセンス
研究概要

透過型電子顕微鏡内その場可視分光測定装置に液体窒素冷却システムを装備できたので感度が大幅に向上した。CuPt型規則構造を持つGalnPの電子線照射に伴う不規則化の研究にこの測定手法を適用したところ、相変態によるフォトルミネッセシス(PL)光の微少な強度の変化を検出できた。この試料は規則化の度合(規則度Sで定義)に応じてバンドギャップが変化して、それが可視発光スペクトルのピークエネルギーの移動として観測される。PLピークエネルギーの精密測定からSを厳密に見積もった。規則度Sと電子線照射量Dの関係をから電子線量D≦2×1020cm-2の領域で従来知られていなかった不規則化が明瞭に観測された。これは可視分光法の持つ非常に高いエネルギー分解能によるもので、透過電子回折法では定量的解析は困難であった。さらにSと発光強度の関係も求めた。規則度の減少、すなわち電子線照射量の増加に伴う発光強度の減少が見られる。この減少はマクロな原子構造の不規則化だけでは理解できない。実験結果は、照射で導入されたIII属(Gaおよびln原子)格子位置のフレンケル欠陥の関与した欠陥準位が発光効率に影響するとしてよく理解された。詳細な解析から、空格子点の拡散と自発的な対消滅が同時に進行するモデルで原子・電子構造に関する実験データを統一的に説明できた。以上の結果は原著論文(Phys.Rev.B59.2694(1999))として既に公表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Ohno, Y.Kawai, S.Takeda: "Vacany-Megration-mediated disordering in Cu-Pt ordered(GaIn)P studied by in-situ optical spectroscopy in a transmission electron microscope" Phys.Rev.B59. 2694-2699 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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