研究分担者 |
森下 真一 東京大学, 医科学研究所, 客員助教授 (90292854)
元田 浩 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00283804)
新島 耕一 九州大学, システム情報科学研究科, 教授 (30047881)
北川 源四郎 東京大学, 統計数理研究所, 教授 (20000218)
荒木 徹 京都大学, 理学系研究科, 教授 (50025433)
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研究概要 |
平成10年度は,太陽系物理,統計科学,人工知能,ウェーブレット研究,ニューラルネット,並列データマイニング,知識発見,生物情報などのそれぞれの分野の研究者8名からなる組織で計画研究が開始され,相互協力のもと,まずはそれぞれの立場と技術でデータを捉えて発見科学という視点で研究を開始した. 具体的には,地球磁場データ,地震波のアレイ観測データ,地下水位データ,金融時系列データを対象とした大量観測データの統計解析・信号抽出法の研究で顕著な成果があがっている(北川).また知識発見にはデータを見る新たな見方の発見が鍵となるという考えに基づき,文字列データを対象として,view designerというシステムの開発と,複数戦略仮説生成システムを統合した知識発見システムの研究開発を行なっている(宮野).ゲノム配列の機能をや構造に関する法則を効率よく探索し発見するために並列データマイニング技術の研究とその実装(森下),逐次ペア拡張に基づく帰納推論によりネットワーク制御への応用を主なターゲットにしたネットワークのデータ流量を削減する帰納推論技術の研究(吉田),太陽地球系物理学の時系列データから特定の変化を計算機に自動判断させるアルゴリズムを開発し,これを,データベースの構築と長期蓄積データ/リアルタイムデータからの特定現象の識別・抽出に応用して,多くの現象の統計的解析や突発的現象の速報に役立てるための研究(荒木),従来の手法では不可能であった多変数の多量のノイズを含む数値データからデータに埋没した法則を効率的に発見するためのアルゴリズムを開発し,それに基づいた法則発見システムのプロトタイプの試作(元田),変量間に非線形の依存関係存在するような多変量の数値データベースからその非線形ルールを発見する方式の研究(中野),シフト不変なウェーブレットについて研究を行うことにより,画像データを対象にして画像に潜在する構造を自動的に発見する構造発見システムの研究(新島)が展開された. また,発見科学全体に関わったものであるが,森下・宮野によりbitの別冊(共立出版)を企画され,平成11年3月に刊行される予定である.
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