研究課題/領域番号 |
10144104
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
岩坂 泰信 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (20022709)
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研究分担者 |
塩原 匡貴 国立極地研究所, 助教授 (60291887)
植松 光夫 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (60203478)
植田 洋匡 京都大学, 防災研究所, 教授 (70026186)
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キーワード | 大気エアロゾル / ライダー観測 / 大陸起源エアロゾル |
研究概要 |
本年度は船舶・航空機・山岳を利用した観測の準備(一部は準備的な観測を実施した)を行なった。また、従来から継続されている観測・研究(岩坂泰信においては、名古屋におけるライダー観測。植田洋匡においてはアジア地域の酸性雨起源物質の広域モデルを用いた評価。植松光夫においては日本沿岸域の海洋起源エアロゾルと陸上起源エアロゾルの同定。塩原匡貴においては日本とオーストラリア間の船を用いたエアロゾル放射効果の観測)を本年度も継続しつつ本研究計画に合わせるように調整した。 実験的な手法を用いた大気エアロゾルの機能を評価する研究の一環として、顕微FTIRによる大気エアロゾル表面の水溶性物質の観察法の開発を開始した。 船を使った観測では、エアロゾル中の有機物やエレメンタルカーボンをモニターする方法がほぼめどが立った。山岳を使った観測では、夏季に乗鞍岳で予備観測が実施され、オゾンや海起源の硫黄化合物の振舞にメソスケールの大気運動が関わっているいくつかの事例研究が行なわれた。ライダー観測では、自由対流圏で湿度とエアロゾルの光学特性の間に極めて興味ある対応が見出された。アジア大陸起源のエアロゾルと太平洋起源のエアロゾルとの混合状態やアジア大陸起源のエアロゾルの輸送途中での変質過程が関与しているものと考えられた。
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