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1998 年度 実績報告書

ハロゲン類の気液界面取り込み過程の動力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10144206
研究機関東京大学

研究代表者

幸田 清一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10011107)

キーワードハロゲン / ヨウ素 / エアロゾル / 大気化学種循環 / 取り込み / 取り込み係数 / インピンジングフロー法
研究概要

1. 本研究は、大気中の循環に関与するエアロゾル等への、ハロゲン類の取り込み過程を明らかにするため、著者らが新規に案出したインピンジングフロー法を用いて、化学種の界面近傍の濃度分布をレーザー分光法を用いて直接的に測定することにより、気相から水相へのハロゲン化学種の取り込み過程を観測し、取り込み係数を求め、さらに、この取り込みに対する種々の環境条件の影響を解明し、結果を液相での反応や拡散との相互関係を含めて解析することを目的とする。
2. 本年度は、ヨウ素に対する検討を行い、結果を液相の反応にベースをおいて考察した。純水へのヨウ素の取り込み係数を、インピンジングフロー法を用いて、全圧70Torr、温度20℃の条件下で測定した。キャリアガスのHeはバブリングして水蒸気飽和にし、水蒸気による消光の影響が無視できるようにしてある。ヨウ素分圧は13mTorr程度である。測定された水面から高さ方向のヨウ素の濃度分布をシミュレーション結果と比較することによって取り込み係数を決定した。種々の気液接触時間(70msから290msまで)の測定で、接触時間依存性はほとんど見られなかった。
液相での1次反応を仮定したDanckwertsの解析式をもとに、液相の反応としてI_2+H_2O→IOH+I^-+H^+を考慮して実測の取り込み係数が説明できるか否かを検討した。実測値は解析値とほぼ一致しており、ヨウ素の取り込みが液相の反応によって支配されていると解釈した。さらにヨウ素イオンの共存下で取り込み係数が増大すること、これはヨウ素イオンと取り込まれたヨウ素の間の反応のためであるとして、ほぼ説明可能であることを示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高見昭憲(A.Takami): "Measurement of uptake coefficient of I_2 to the aqueous surface" J.Aerosol Sci.Vol.29 Suppl.1. 5895-5896 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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