研究課題/領域番号 |
10144210
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 豊 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20110752)
|
研究分担者 |
松見 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (30209605)
北 和之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30221914)
小池 真 東京大学, 理学系研究科, 助教授 (00225343)
北田 敏廣 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40093231)
竹川 暢之 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (00324369)
|
キーワード | オゾン / 対流圏 / 窒素酸化物 / 一酸化炭素 / 水酸化ラジカル / バイオマス燃焼 / 雷放電 |
研究概要 |
本年度で航空機観測用測定器の開発・整備を継続した。レーザー誘起蛍光法によるNO_2測定器の開発を行った。NO_2分子に可視のレーザー光を2波長照射し、その蛍光強度からNO_2分子濃度を求めるものである。60秒平均で20-30pptvの精度でNO_2を測定できるシステムを製作した。更にNO_2を近紫外光でNOに変換し化学蛍光法で測定する方法を継続して改良した。この測定器を実際に航空機に搭載して大気中のNO_2の測定を試みた。10秒平均で10-20pptvの精度でNO_2を測定できた。実験室で合成したNO_2と大気中に含まれるNO_2を2つの方法で測定比較した結果、両者は100pptvより高い濃度では10%以内で一致した。 航空機観測を実施し、またこれまでに得られたデータを解析した。2000年11月-12月に熱帯域での大気成分の航空機観測を実施した。北部オーストラリアでの雷放電が熱帯オゾンの生成に及ぼす効果をオゾン前駆気体成分の高精度測定により調べた。また1998-1999年8-10月の航空機観測データより得られたオーストラリア上空のデータを詳細に解析し、バイオマス燃焼によるオゾンへの効果を求めた。 熱帯域でのオゾン分布、収支のシミュレーションをするための3次元数値モデルの開発を継続して行なった。1998、1999年の熱帯太平洋のオゾン、窒素酸化物のシミュレーションを行った。熱帯域の境界層中でのオゾンの損失と対流活動がオゾン分布に大きな効果を持つことが判明した。
|