研究課題/領域番号 |
10145102
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
松永 是 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
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研究分担者 |
小畠 英理 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (00225484)
後藤 雅宏 九州大学, 工学部, 助教授 (10211921)
小宮山 真 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50133096)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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キーワード | 分子アーキテクチャー / 磁性細菌粒子 / モレキュラーインプリント法 / 人工レセプター / 界面活性剤-酵素複合体 / バイオターゲティング / 脂質修飾抗体結合タンパク質 / イムノリポソーム |
研究概要 |
1)磁性細菌粒子膜に存在するタンパク質MagA,Mms16をアンカー分子とすることで、プロテインA、エストロゲンレセプターを磁性細菌粒子表面上に発現させた生体分子アーキテクチャーの構築に成功した。また、高発現ベクターを構築することで、分子アーキテクチャーをより高密度に粒子上に発現させることが可能となった。ここで得られた機能性磁性細菌粒子は、糖尿病マーカー物質の同時測定、エストロゲン様化学物質の検出に応用可能であることが示された。一方、超音波や界面活性剤を利用した新規in vitro挿入法により磁性細菌粒子表面へタンパク質をディスプレイすることが可能となった。 2)モレキュラーインプリント法を適用することで、様々な鋳型分子存在下でシクロデキストリンの配向を制御しつつ固定化することに成功した。これらの架橋高分子は、水溶液中で鋳型分子を選択的かつ効率的に認識した。また、MALDI-TOFMSやNMR等によってシクロデキストリン分子の架橋過程における配向制御の機構を明らかにした。さらに、本手法により得られた架橋シクロデキストリンはHPLC担体として有用であること明らかとした。 3)様々な複合生体触媒の酵素活性について検討を行ったところ、複数の酵素において非水媒体中における高い活性を確認され、熱安定性も大きく向上した。さらに、界面活性剤-STC複合体を用いることで、種々の糖質と脂肪酸のエステルを合成できることが明らかとなった。また、糖質界面活性剤を含むハイブリッド型リポソームとガン細胞表面に存在するレクチンとの相互作用について評価を行った。 4)脂質修飾した抗体、プロテインAを用いることにより、プロテオリポソームを構築することに成功した。脂質修飾抗体を用いて作製したイムノリポソームが抗原抗体反応に伴う免疫複合体を形成することが示され、蛍光物質を封入したイムノリポソームを用いた蛍光免疫測定を行うことで、簡便な系で低分子量化合物の高感度検出が可能となった。
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