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1998 年度 実績報告書

癌細胞への標的指向能を付与した表面修飾脂質ベシクルの創製とその機能

研究課題

研究課題/領域番号 10145243
研究機関愛媛大学

研究代表者

加藤 敬一  愛媛大学, 工学部, 助教授 (10117088)

研究分担者 菅原 卓也  愛媛大学, 農学部, 助手 (00263963)
立石 憲彦  愛媛大学, 医学部, 助手 (90236555)
佐藤 元通  愛媛大学, 医学部, 講師 (50162491)
キーワード癌治療 / 癌細胞 / 遺伝子導入 / リポソーム / 脂質ベシクル / 海藻レクチン / IgM / プロテインA
研究概要

目的 癌治療を主目的として、標的指向機能(ミサイル機能)を有する、いわゆる癌細胞への“ミサイル装置"(リガンド)を装着した、人工細胞(脂質ベシクル)を創製し、DDS(Drug Delivery System)に利用することを目的とした。
標的分子のリガンドとしては、大別して二種類のリガンド、すなわち、1)癌細飽の特異抗原としての糖鎖を認識するレクチン、2)癌細胞の特異抗原を認識する抗体、について研究を進める。
本手法は癌治療だけにとどまらず、目的細胞への遺伝子導入などの利用法も考えられ、その応用目的価値は大きい。
結果 まず海藻から分離精製した数種のレクチンをスクリーニングした結果、ESA(トゲキリンサイ(Eucheuma serra由来)をレクチンリガンドとして選択した。このESAを、Span80を主成分とする脂質ベシクルに固定化して、癌細胞へのターゲッティングを主目的とする種々の実験的検討を行った。正常細胞モデルとしてMCF10(乳腺細胞)、Fibroblast(へその緒由来の繊維芽細胞)、および、癌細胞としてMCF7(乳線癌細胞)、COLO201(大腸癌細胞)、ハイブリドーマ(HB4C5)を用いた。その結果、このESA固定化ベシクルは癌細胞に対して特異的に結合する傾向が見られた。また癌細胞を死滅させる効果も見られた。
次に、抗体のベシクル固定化については、プロテインAを媒介として、抗体のFabフラグメントを外方向に配向させて、固定化させることができた。このような固定化法により、ヒトハイブリドーマ(HB4C5)の表面に産出するIgM抗体を抗原とする抗IgM抗体を、ベシクル表面上に固定化した。この固定化ベシクルはHB4C5に、特異的に結合した。またベシクル中に内包したBSAを、結合したヒトハイブリドーマ中へ導入することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 加藤 敬一: "レクチン固定化脂質ベシクルを用いた癌治療のためのDDSの開発" BIOINDUSTRY. 15・10. 11-18 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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