研究課題/領域番号 |
10147207
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025483)
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研究分担者 |
田中 培生 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70188340)
杉谷 光司 名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター, 助教授 (80192615)
長田 哲也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80208016)
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キーワード | 赤外線望遠鏡 / 経緯台 / エンコーダ |
研究概要 |
望遠鏡駆動用の架台を製作した。全体の重量や力学的安定性の上で有利な経緯台方式を採用した。経緯台では赤道儀方式とは違って、インストゥルメント・ローテータを用いなければならない。インストゥルメント・ローテータを使用することに付随する問題点として(1)その強度、(2)トラッキング精度、(3)ケーブル等の回転、(4)ローテータのモータがノイズ源となること、(5)モータが熱源となること等が生じる。これらを解決した。 方位軸には油圧ベアリングではなくRガイドを使用し、駆動はターンテーブル外周に取り付けた精密ディスクをフリクションドライブすることで達成した。高度軸もフリクションドライブを採用した。エンコーダは直読式で方位角と高度角のの0.1秒角以下までの絶対値を読み取る。高度30度から87度までの間で精密なトラッキング観測を行なえ、高度15度以上での観測が可能なものとした。 望遠鏡の鏡筒はセルリエトラスを基本に設計し、搭載できる装置は最大400kg、長さは最大1500mmとした。主鏡・副鏡間の温度による変動をおさえ、日較差20度程度では焦点の再調整が不要の設計とすることによって、観測能率の良いものとした。スパイダーは正確に90度の角度とし、回折によるゴーストの影響を最小限にとどめる。副鏡の支持を工夫し、放射率の大きいものが検出器の視野に入らないようつとめている。 望遠鏡のポインティングとトラッキングの制御として、位置制御だけでなく速度制御も取り入れたプログラムを開発しつつある。
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