ポルフィリン分子は、ほとんど全ての金属と配位錯体を形成し、かつ拡張されたパイ電子系を有する誘起多座配位子である。従って、分子内HOHO-LUMOが小さく、機能性物質の構成成分として用いられる可能性を有す。このようなポルフィリンを共有結合で多数個連結させることによりより高い機能を発現させることが期待される。 本年度はポルフィリン分子を21個連結させた新既分子の設計を行い、その合成法を確立した。合成は市販の試薬より18段階、全収率0.01%で行なった。多数個のポルフィリンを連結させることにより、この分子はこれまでにない強し吸光度を有することが明らかになった。
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