研究課題/領域番号 |
10151215
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
黒木 和之 金沢大学, がん研究所, 助教授 (20178122)
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研究分担者 |
木戸 敬治 金沢大学, がん研究所, 助手 (60272986)
原田 文夫 金沢大学, がん研究所, 教授 (40124424)
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キーワード | B型肝炎ウィルス / ウィルスレセプター / カルボキシペプチダーゼ |
研究概要 |
ダックB型肝炎ウィルス(DHBV)は、B型肝炎ウィルスで唯一in vitro感染系が確立されたウィルスであり、B型肝炎ウィルスのモデル系として分子生物学的にもっともよく理解されているウィルスである。我々は、B型肝炎ウィルスの感染機構のモデルとしてDHBVを対象に研究を進めている。最近、我々はレセプター候補としてユニークな構造上の特徴をもつ新規の膜結合性カルボキシペプチダーゼを発見し、gp180と命名した。 ダックB型肝炎ウィルス(DHBV)のエンベロープ(preS)と特異的に結合する宿主膜蛋白質gp180について以下の知見を得ることができた。 1. DHBVエンベロープ蛋白質(preS)は、gp180上にタンデムに配列した3個のカルボキシペプチダーゼ様ドメインのうちCOOH末端側の領域(ドメインC)と特異的に結合するが、このドメインには、アルボキシペプチダーゼ活性がない。 2. DHBVpreSは、ダックgp180ドメインCのCOOH末端側領域に結合する。 3. ダックgp180ドメインC内のThr^<1240>とTyr^<1250>が、DHBVpreSとの結合に重要。 4. DHBVpreSは、ヒトgp180とはまったく結合せず、ニワトリgp180との親和性もあまりない。 5. gp180は、DHBV粒子の細胞へのadsorption、internalizationに機能する。
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