(1)マウス高転移制腫瘍にB7-1、B7-2およびB7-1a遺伝子を導入し、腫瘍ワクチンとして使用可能か否かを検討した。B7-1aはB7-1およびB7-2に比し、同程度に免疫系を賦活することを明らかにした。 (2)B7-1aはB7-1やB7-2に比して、T細胞に抑制性シグナルを伝達するCTLA4に対する親和性が低く、遺伝子療法により適している可能性が示唆された。 (3)転移能を有さないラット腺癌細胞に各種変異型CD44vを遺伝子導入した。オステオポンチンに対する接着能および細胞遊走能が亢進した。CD44vは細胞表面でβ1インテグリン分子と物理的会合を行い、これによってオステオボンチンとの結合能を獲得し、α?β1を介して細胞遊走とC末端側への細胞接着を増強し、またα9β1を介してN末端側への細胞接着能を増強することが明らかとなった。
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