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1998 年度 実績報告書

発がんと胚発生を支配する転写制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 10154201
研究機関大阪大学

研究代表者

近藤 寿人  大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (70127083)

研究分担者 東 雄二郎  大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (30181069)
キーワードN-myc / σEF1 / Ndr1 / TrichostatinA / Max / c-myc / CtBP / ノックアウトマウス
研究概要

1. N-myc欠損突然変異体で発現が変動する遺伝子の検索を続けた結果、その多くはN-myc突然変異体で発現が上昇するものであった。N-mycの主要な制御機能は転写抑制であると結論される。
2. N-mycで抑制されるNdrl遺伝子は、そのプロモーターがN-myc:Maxによって抑制される。この抑制はN-mycのN-末端側のドメインに依存し、またTrichostatinAで解除される積極的な転写抑制であるが、プロモーター領域にあるN-myc結合部位には依存しない。最近クローズアップされているc-mycによる転写抑制との類似点が多く、新たな転写抑制機構を示唆する。実際c-mycもN-mycと同様Ndrlプロモーターを抑制した。
3. 転写制御因子δEFlのノックアウトマウスの表現型の詳細な分析によって、δEFlが、がん抑制に関与するPtc、SMADの下流で作用することが予想された。δEFlと全長にわたってアミノ酸配列が類似し、機能重複が予想されるSIPl転写制御因子についてもノックアウトマウスを作製中であり、δEFlとSIPlノックアウトマウスの比較とともに、双方を欠損したマウスの表現型の解析を行う。
4. δEFlの転写抑制活性には、N-末端側の転写抑制ドメインとともに、アデノウイルスE1Aの抑制因子であるCtBPがco-repressorとして作用することが明かになった。CtBPとがん抑制の関連に注目したδEFlの解析を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takagi,T., Moribe, H.Kondoh,H. and Higashi,Y.: "σEF1, a zinc finger and homeodomain-containing factor is required for normal skeleton patterning in multiple lineages." Development. 125. 21-32 (1998)

  • [文献書誌] Meno,C., Kondoh,H., Hamada,H. et al.: "lefty-l is required for left-right determination as a regulator of lefty-2 and nodal" Cell. 94. 287-297 (1998)

  • [文献書誌] Shimono,A., Okuda,T.and Kondoh,H.: "N-myc-dependent repression of Ndrl, a gene identified by direct subtraction of whole mouse embryo cDNAs between wild type and N-myc mutant" Mechanisms of Development. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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