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1998 年度 実績報告書

免疫細胞の増殖分化におけるサイトカイン受容体gp130の役割の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10167211
研究機関大阪大学

研究代表者

日比 正彦  大阪大学, 医学部, 助手 (40273627)

キーワードgp130 / IL-6 / JAK / STAT3 / Gab1 / Gab2 / SHP-2 / G1-S移行
研究概要

gp130は、IL-6ファミリーサイトカインの受容体の共通のサブユニットである。gp130を介するシグナルは、(1)細胞膜近傍領域に結合するチロシンキナーゼJAKからの直接のシグナル、(2)チロシン759のリン酸化依存性に活性化されるチロシン脱リン酸化酵素SHP-2を介するシグナル、(3)gp130C末端YXXQモチーフのチロシンリン酸化依存性に活性化されるSTAT3を介するシグナルに大別することができる。本研究において、JAKから直接リン酸化されSHP-2,PI-3kinaseと結合する120kDの分子をGab1と同定した。Gab1は、チロシン759リン酸化依存性のERK MAPkinaseの活性化に関与していること、PI-3kinaseがGab1からERKへのシグナルに関与していることを見い出した。さらに、Gab1の相同分子である新規分子Gab2 cDNAを同定し、サイトカインのみならず成長因子、T・Bリンパ細胞上の抗原受容体の刺激によりGabl,Gab2蛋白がチロシンリン酸化されることを見い出した。また、マウスB前駆細胞株を用いた増殖シグナルの解析から、STAT3を介するシグナルが細胞周期Gl-S期移行に必須であること、特にcyclin dependentkinaseの活性化囚子cyclin D2,D3,A,cdc25Aの正の制御、抑制因子p21,p27の負の制御に重要な役割を演じていることを見い出した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takahashi-Tezuka,M.,et al.: "Gab1 acts as an adaptor molecule linking the cytokine receptor gp130 to ERK MAP kinase" Mol.Cell.Biol.18. 4109-4117 (1998)

  • [文献書誌] Fukada,T.,et al.: "STAT3 orchestrates contradictory signals in cytokine-induced G1 to S cell cycle transition." EMBO J.17. 6670-6677 (1998)

  • [文献書誌] Kiuchi,N.,et al.: "STAT3 is required for the gp130-mediated full activation of the c-myc gene." J.Exp.Med.189. 63-73 (1999)

  • [文献書誌] Nishida,K.,et al.: "Gab-family adapter proteins act downstream of cytokine and growth factor receptors,and T and B cell antigen receptors" Blood. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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