研究概要 |
S7と結合する16S rRNAフラグメントは3'大ドメインの下部と特定されている.本研究では,そのフラグメントとS7との間での複合体の結晶化実験を行なった.Bacillus stearothermophilusのS7を大量に精製,一方,16S rRNAのフラグメント(926-986/1219-1393)はT7 RNA polymeraseを用いた転写系によって大量調製した.この際,リボザイムを末端につけることにより末端がそろったRNAを作ることができた.現在複合体の結晶化の準備中である. 既に構造解析を行なったS7と16S rRNAのモデルとの複合体モデルをコンピュータグラフィクスを使って調べることにより,S7のリボソーム上での位置と向きを決定すると共にこれまで提出されていた16S rRNAのモデルが正しいことを示した(RNA印刷公表). ペプチジルトランスフェラーゼセンターにあるリボソームタンパク質L2のRNA結合ドメインの結晶化に成功し(J.Struct.Biol.印刷中)その立体構造解析を行なった.この構造解析により,リボソームの中で最大のL2タンパク質がドメインより構成されていること,それぞれのドメインは70残基ほどの大きさからなること,ドメイン間にRNA結合部位が存在することを示した(EMBO.J.印刷中).
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