研究課題/領域番号 |
10178102
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村松 喬 名古屋大学, 医学部, 教授 (00030891)
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研究分担者 |
菅原 一幸 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (60154449)
羽渕 脩躬 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90024067)
木全 弘治 愛知県医科大学, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
柳下 正樹 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (70132793)
斎藤 政樹 国立がんセンター研究所, ウィルス部, 部長(研究職) (60012762)
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キーワード | 糖鎖シグナル / プロテオグリカン / ヘパラン硫酸 / コンドロイチン硫酸 / シンデカン / ミッドカイン / スルホトランスフェラーゼ / ガングリオシド |
研究概要 |
細胞表面ヘパラン硫酸プロテオグリカンの一種、シンデカン-4(リユードカン)のノックアウトマウスが作成された。このマウスの解析から、胎盤においての血栓形成を妨げるヘパラン硫酸鎖の重要部分がシンデカン-4に担われていることが判明した。コンドロイチン6-スルホトランスフェラーゼ遺伝子の欠失マウスの解析からは、コンドロイチン6-硫酸はnaiveT細胞の分化に関与していることが示唆された。ヘパリン結合性成長分化因子ミッドカインに結合するプロテオグリカンとしてPG-Mバーシカンが同定された。この糖鎖の解析から、ミッドカインに結合するコンドロイチン硫酸鎖はデルタマン硫酸の系列に属する多硫酸化体であることが判明した。ミッドカインのシグナル伝達にはコンドロイチン硫酸プロテオグリカンである受容体型チロシンホスファターゼ・ゼ一夕が関与しているが、このコンドロイチン硫酸鎖へのミッドカインの結合も同様の機作によるのであろう。コンドロイチン4硫酸を合成するコンドロイチン4-スルホトランスフェラーゼもcDNAクローニングされた。さらにコンドロイチン4,6-ジ硫酸の合成を司どるスルホトランスフェラーゼも高度に精製され、その部分ペプチドシークエンスが決定された。ヘパラン硫酸6-O-スルホトランスフェラーゼの3種のアイソマーについて、基質特異性が決定された。ガングリオシドGM3合成酵素のcDNA導入により、マウス肺癌細胞のチロシンリン酸化能と形態が変化し、このガングリオシドのシグナル伝達への関与が裏付けられた。
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