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1998 年度 実績報告書

グラム陰性菌表層のリポ多糖(LPS)による単球・マクロファージの活性化機構

研究課題

研究課題/領域番号 10178211
研究機関九州大学

研究代表者

牟田 達史  九州大学, 医学部, 助教授 (60222337)

キーワード異物認識 / CD14 / 自然免疫 / 組み換え体 / リポ多糖 / 単球 / マクロファージ / 生体防御
研究概要

単球・マクロファージ細胞膜上のCDl4はグラム陰性菌の外膜に存在するリポ多糖(LPS)を初め、peptidoglycanなどの他の感染菌由来の物質、さらにはアポトーシスを起こした自己の不要な細胞を認識し、細胞の活性化を仲介する“pattern recognition receptor"であり、異物認識の鍵を握る分子と言える。今回我々は、CD14を介した異物認識機構を分子レベルで解明するため、メタノール資化性酵母Pichia pastorisを用いた可溶型ヒトCD14の発現系を構築し、その精製を行った。まず、glycosylphosphatidylinositol(GPI)-anchor型膜結合シグナルとなる8アミノ酸を欠損したヒト可溶型CD14をコードするcDNAを、P.pastorisゲノム内のalcohol oxidase 1(AOX1)遺伝子プロモーターの下流に酸性フオスファターゼ(PHO1)の分泌シグナルとともに相同組み換えにより導入した。得られたtransformantをメタノールを唯一の炭素源として含む培地中で培養することにより発現誘導したところ、培養上清中に分子量55kDaと51kDaの可溶型CD14の発現が認められた。組み換え可溶型CDl4(_<rs>CD14)は、培養上清を硫安沈澱によって濃縮した後、イオン交換クロマトグラフィーにより精製した。精製_<rs>CDl4とLPSの結合をnativc PAGEによるgel shift法で検討したところ、LPSの存在下で_<rs>CDl4の移動度が変化し、実際に複合体を形成することが確認された。今後、CD14のLPS結合における構造機能相関について解析するとともに、他の感染菌由来物質、アポトーシス細胞の認識における特異性について検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Iwanaga,S.: "New Types of Clotting Factors and Defense Molecules Found in Horseshoe Crab Hemolymph:Their Structures and Functions." Journal of Biochemistry. 123・1. 1-15 (1998)

  • [文献書誌] Nanbo,A.: "Lipopolysaccharide stimulates HepG2 human hepatoma cells in the presennce of lipopolysaccharide-binding protein via SD14" European Journal of Biochemistry. 発表予定.

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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