研究課題/領域番号 |
10179102
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 横浜市立大学 (2001) 奈良先端科学技術大学院大学 (1998-2000) |
研究代表者 |
白川 昌宏 横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (00202119)
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研究分担者 |
堀越 正美 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (70242089)
藤田 尚志 (財)東京都臨床医学総合研究所, 室長 (10156870)
西村 善文 横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (70107390)
片平 正人 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (70211844)
中島 伸介 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (60324852)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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キーワード | DNA結合蛋白質 / 転写因子 / 蛋白質構造 / 核磁気共鳴法 / DNAメチル化 / X線結晶構造解析 |
研究概要 |
班員間の密接な共同研究により多くの成果を挙げた。そのうち、立体構造解析の成果を中心に幾つか以下に列挙する。 古久保博士はFTIIDサブユニットであるyTAF145/dTAF230のN末端にTBPと強く結合しその機能を阻害する活性領域TANDが、役割分担の異なる2個のサブドメインから構成されること、その一つTAND1が転写活性化ドメインと多くの機能的な共通点を持つことなどを示した。 堀越博士はTBPと相互作用する因子を多数同定、その多くがヌクレオソーム構造変換因子ヒストンシャペロンなどのクロマチン因子であることを示した。またCCG1相互作用因子として単離したCIBの立体構造をX線結晶解析法で明らかにした。 神藤博士は清水博士との共同研究で、神経変性に関わるトリプレットリピート配列(CGG)_nが、クロマチン高次構造形成あるいはヌクレオソーム形成には高いエネルギーを必要とし、ヌクレオソーム配列の破壊を導いている可能性を示した。西村博士はヒトテロメアDNA結合蛋白質h TRF1のDNA結合ドメイン単独、及びDNAとの複合体の立体構造解析を行った。また酵母テロメアDNA結合蛋白質scRap1のヒトホモログhRap1 Mybドメインの立体構造を決定した。 白川はCpGメチル化信号を認識するメチル化DNA結合ドメインの単独とメチル化DNAとの複合体の立体構造解析を行った。その結果、メチルDNA結合ドメインは新規のα/βフォールドを持つことや、メチルCpG部位の認識機構を明らかにした。また構造を基にヌクレオソームとの結合のモデルや、MeCP2とDNAとの結合のモデルを作成した。後者はRett症候群で見つかっているMeCP2の変異の解釈をある程度可能にした。
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