研究分担者 |
箱嶋 敏雄 奈良先端科学大学院大学, バイオサイエン研究科, 教授 (00164773)
嶋田 一夫 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (70196476)
神田 大輔 (株)生物分子工学研究所, 研究員
竹縄 忠臣 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40101315)
月田 承一郎 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50155347)
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研究概要 |
(1)VavとGrb2の複合体形成はT cell,B cellの増殖分化に必須である.この結合には,Vav nSH3とGrb2 cSH3が関与している.SH3ドメイン複合体の構造をX線結晶構造解析およびIn vitro機能解析により明らかにした.Vav含まれるPRR領域はVav体のPPII-helix結合部位と相互作用をおこない,他の標的蛋白質が結合できないようになっていた.一方,Grb2 cSH3はVav nSH3のN端,C端領域とn-srcより構成されるくぼんだ表面およびPRR領域を含む部位に結合していた.それぞれの部位の変異体を作製し,BIAcoreにより親和性を測定した結果,前者が生理的意味のある結合部位であることが明らかとなった.SH3相互の新規な認識を見いだした.(2)adherence junctionの構成要素であるradixinのFERMドメインの構造をX線結晶構造解析により明らかにした.RadixinのFERMドメインはPTBドメイン,ユビキチン様ドメイン及びアシルコエンザイム様ドメインより構成される.このうち,PTBとユビキチン様ドメインで構成されるクレフトにIP3が結合することを明らかにした.IP3結合に伴い,FERMドメインは不活性型より活性化型に構造変化を行う.この構造変化について議論した.
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