研究課題/領域番号 |
10180101
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 (2000-2001) 東京大学 (1998-1999) |
研究代表者 |
小柳 義夫 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80215417)
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研究分担者 |
増田 貴夫 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 助教授 (80219336)
岡本 尚 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40146600)
塩田 達雄 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00187329)
志田 壽利 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (00144395)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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キーワード | HIV / エイズ / CD4陽性T細胞 / NF-κB / ケモカインレセプター / レトロウイルス / インテグレーション / 核外移行 |
研究概要 |
小柳はウイルス感染個体内でCD4陽性T細胞がアポトーシスに陥るのに関わる細胞性因子であるアポトーシス誘導シグナルとしてFasLでなくTRAILが関与することをSCIDマウスにヒト細胞を移植した感染系を用いて明らかにした。さらに神経組織にウイルスが侵入すると同じTRAILが中枢神経細胞を殺すことを見出した。塩田はウイルスのコレセプターであるCCR5にアジア人特有の遺伝子変異をみつけ、この変異によりこの分子の細胞表面への輸送が低下しHIVに対する感受性が低下することを見つけた。さらにIL-4の遺伝子変異が起こるとエイズ発症が遅延することも見出した。岡本はHIVの転写に必須の細胞性因子としてNF-κB p65のトランス活性化領域に結合してコレプレッサーとして働くAES/TLEとコアクチベーターとして働くFUS/TLSを発見し、ウイルス発現調節機構の新たなメカニズムを明らかにした。増田はHIVインテグレースの細胞核内への移行シグナル部位が従来考えられていたものと異なることを見つけ、この分子移行に関与する細胞性因子の同定を目指している。志田はウイルスRNAの核内から核外へ移行に必須であるウイルス蛋白質Revに結合するCRM1の機能ドメインを明らかにし、Revの多量体化にCRAM1が必要であること、さらにマウス細胞内でも機能を発揮することを見つけ、マウス細胞へのヒトCRAM1遺伝子の導入は意義のあることがわかった。
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