研究課題/領域番号 |
10180104
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松下 修三 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (00199788)
|
研究分担者 |
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
馬場 昌範 鹿児島大学, 医学部, 教授 (70181039)
満屋 裕明 熊本大学, 医学部, 教授 (20136724)
田中 勇悦 琉球大学, 医学部, 教授 (30163588)
藤井 信孝 京都大学, 薬学研究科, 教授 (60109014)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2001
|
キーワード | プロテアーゼ阻害剤 / CCR5阻害剤 / 薬剤耐性 / CXCR4阻害剤 / 膜融合阻害剤 / Vprトランスジェニックマウス / 中和抗体 / 逆転写酵素阻害剤 |
研究概要 |
満屋らは、新規CCR5阻害剤E913を開発し、AMD3100との併用でdual tropic virusに対して相乗効果を示すことを報告した。満屋らはまた、LD78βの構造活性相関を研究し、アミノ酸の置換により抗ウイルス活性が増強しうることを報告した。馬場らは、CCR5拮抗薬TAK-779に対する薬剤耐性ウイルスを誘導し、gp120領域の遺伝子変異を解析した結果、耐性獲得機序として、V3 loop領域のCCR5に対する親和性の増強を報告した。藤井らは強力且つ特異的CXCR4阻害剤、T140、およびHIV感染の動的分子機構を基盤に発見したgp41標的膜融合阻害剤SC34を探索子として、多剤耐性克服型抗HIV剤の創製研究(HIV entry/fusionに関わる分子認識・分子集合、ペプチド性薬物の生体内安定性向上等)を展開した。岩倉らは、Vprトランスジェニックマウスを作製したところ、末梢T細胞がアポトーシスを起こし1/20に減少したことから、VprがHIV感染のT細胞減少に関与している可能性を示した。このアポプトーシスにはFasは関与しておらず、BclxやBaxの関与が示唆された。田中らは、HIV-1非感染ヒト末梢血単核球と同一ドナーより培養して得られた成熟樹状細胞(不活化HIV-1で感作)をSCIDマウスに移植し、マウスにR5型HIV-1の感染に抵抗する因子を誘導した。この因子はヒトCD4+T細胞が産生するサイトカインで既知のβ-chemokine等とは異なる。松下らは、自己由来の分離株に対する中和抗体活性を検討し、19例中4例でHARRT開始後1年以上経過して中和活性の増加が認められたと報告した。またin vivoでの中和エスケープにはgp120の可変部ばかりでなくC3部分も関与することを示した。
|