研究課題/領域番号 |
10180233
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
木村 富紀 関西医科大学, 医学部, 助教授 (40186325)
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研究分担者 |
山本 章嗣 関西医科大学, 医学部, 講師 (30174775)
西川 正雄 関西医科大学, 医学部, 助手 (40218136)
藤澤 順一 関西医科大学, 医学部, 教授 (40181341)
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キーワード | HIV-1 Rev / 核外輸送シグナル / RRE RNA / アクチン線維束 / CRM1 / Ran / RNA核外輸送 |
研究概要 |
HIV-1 Rev蛋白の核外輸送シグナル(NES)に対応する細胞固有のRNA輸送機構の解析のため、Fluorescence in situ hybridizationに免疫蛍光染色を組み合わせ、RRE RNAとRev或いはRNA輸送に関わる細胞因子が同一細胞において観察可能な実験系を構築した。木実験系の解析から、Rcγ-RRERNA複合体形成に依存して同複合体は核内外を交通する、Phalloidinにより標識され、免疫電子顕微鏡により確認できたアクチン線維束との共存が明らかになった。このFアクチンを、異なる作用機作を有するCytochalasin B及びLatrunculin Bを用いて別々に脱重合するとgag RNAの細胞質輸送は同様に阻害されたことから、アクチン線維束はRev依存性のRNA核外輸送に対し機能的に関与している事が示唆された。次いでNES結合性輸送因子がアクチンを介した輸送へどのように関与するかを知る目的で、gag RNAとNESレセプターのCRM1或いはRanを二重標識した。CRM1阻害薬及びRevNES変異体を用いた実験から、アクチン線維束を介した核外輸送が成立するにはRNA-Rev複合体中のNESをCRM1がまず認識し、その後CRM1-NES部分にRanが結合することが必要であることが明らかになった。以上の結果は、Rev NESに対応し作用するアクチン線維束を介したウイルスmRNA核外輸送機構の存在を示唆し、Revは転写の場である核から翻訳の場のポリゾームへこの機構を介してRRE RNAを選択的に輸送することで、HIV-1構造遺伝子mRNAの翻訳を間接的に調節すると考えられた。
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