研究概要 |
本年度は,昨年度までの研究成果を受け継ぎ,1)空間データ分析ツールの仕様設計と開発,2)基盤空間データの整備,2)空間データクリアリングハウスの改良,の3点を実施した. 1)空間データハンドリングツールの仕様設計では,点データ集計ツール,時間属性を持つ空間データの可視化・集計ツール,及び,ネットワーク空間分析ツールの仕様設計と,プロトタイプ開発を実施した.これらはいずれも,研究者の空間分析・時空間分析をサポートするための研究支援ツールであり,ArcGIS 8.1のユーザが簡単に利用できるよう,ArcGISとの連携を考慮した仕様となっている.プロトタイブはユーザインターフェースなどにまだ多くの改良の余地があり,来年度,さらに改良を行う. 2)基盤空間データの整備では,東京都地形データ(等高線データ)をデジタイズする作業を行った.最終的に東京都23区内の全域について,10000分の1地形図に掲載されている計曲線・主曲線・補助曲線を全てデジタルデータ化した.このデータは,詳細な地形データを必要とする景観分析や,都市計画立案などに大いに有効であると考えられる.また,来年度のデータ整備へ向けて,東京都古地図データの一部位置合わせとデジタイズを実施した. 3)空間データクリアリングハウス改良では,空間データ検索結果の表示方法の改良,空間データ管理システムとの連携強化など,分散型クリアリングハウスへ向けた通信実験などを実施した.
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