研究課題/領域番号 |
10202205
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高阪 宏行 日本大学, 文理学部, 教授 (60092516)
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研究分担者 |
関根 智子 日本大学, 文理学部, 助手 (90297763)
荒井 良雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50134408)
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キーワード | Web GIS / 統計地図 / 地図のクラス分け法 / 対話型地図作成システム / 明治期 / 人口分布 / メッシュデータ / 迅速図 |
研究概要 |
空間データの提供システムとして、「Web GISによる対話型日本統計地図作成システム」を構築した。このシステムは、グラフィック形式のWeb GISソフトウェアを用いている。クライアントは、インターネットを通じ地図作成システムのホームページにアクセスし、53種類の統計、統計地図のクラス分け法、クラス数を選ぶ。Web GISソフトウェアは、それらの要求に従って、統計地図を作成し、画像ファイルとしてクライアントに転送する。ホームページのアドレスは、http://gxpro.chs.nihon-u.ac.jp/ims/webmap.htmである。 都市の時空間構造の分析では、昨年までに引き続き、初期地形図を用いた明治期のメッシュ人口推定の作業を行った。具体的には、明治中期の迅速図から詳細な家屋分布をGIS上でデータベース化する方法により、関東主要部全域(約800枚分)のメッシュ人口推計を完了した。さらに、推計されたデータを現在の国土数値情報のメッシュデータと対比させることにより、当時の人口分布の特徴を分析した。その結果、明治中期には、埼玉県中央部の中山道沿いに調密な人口集積がみられること、関東平野全域に整然と広がった小中心地の体系が認められること、明治中期以降の人口増加は標高20m〜50mの地帯に集中してみられ、平地から丘陵へという生活空間の拡大が急速に起こったこと、などが判明した。なお、ここで得られたメッシュ人口データの推定結果の一部は、Web GISの形で上記のアドレスで試験的に公開している。 対話型アニメーションによる時空間データの管理・分析では、GISを用いてコロプレス地図を作成する際に生じるクラス分け方法の諸問題について研究した。その結果、地図アニメーションがクラス分けによる空間分布パターンの違いを思考・考察する有効な手段であることが明らかになった。
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