研究課題/領域番号 |
10203203
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河野 公俊 東京大学, 物性研究所, 助教授 (30153480)
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研究分担者 |
川村 光 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30153018)
矢山 英樹 九州大学, 理学部, 助教授 (60166840)
新井 敏一 東京大学, 物性研究所, COE研究員
白濱 圭也 東京大学, 物性研究所, 助手 (70251486)
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キーワード | ヘリウム3 / 超流動 / 2次元電子 / イオン / ブラズモン共鳴 / 表面励起 / 量子液体 |
研究概要 |
本研究は、超流動ヘリウム3薄膜の研究を目的とする。基盤研究(B)「展開」によって開発を続けた、インターディジタル(ID)電極を用いたヘリウム膜の流動性を調べるための新しい方法の具体的な応用例となる研究である。 研究分担者の川村氏の理論的な研究によれば、ヘリウム3薄膜の超流動転移はこれまでに知られていないタイプの2次元相転移となり、2つの相転移温度によって2段階におきることが予想されている。これが実現するとすれば、極めて特異な性質を発現するものと期待される。 ヘリウム3薄膜での実験においては、フィルムフローと呼ばれる超流動薄膜特有の現象が確認され、順調なスタートを切ることができた。今後、超流動ヘリウム3薄膜の性質は多角的に研究するために、ID電極の形状に対する工夫が必要である。 2次元電子を用いる超流動ヘリウム3薄膜の研究に向けて、高周波伝導度測定の準備が進行中であり、ヘリウム4でのテストを経た後、ヘリウム3での実験へと進む予定である。
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