液体3Heの常流動相における表面張力の最新の結果として次の2点が明らかになった。 1) 150mK以下の低温での測定は温度変化は非常に小さいことは以前の結果と同様であるが、100mK付近に新たに表面張力の小さなピークがあることがわかった。 2) 8Tの磁場中で表面張力は減少し、その変化Δσは5x10^<-2>mdyne/cm(変化の割合Δσ/σで350ppm)程度である。 これらの事を統一的に説明するためにはバルク液体の密度の磁場変化をまず明らかにしておかねばならない。今年度は一回り大きな極板を準備し密度の磁場効果の精密測定を開始した。現在、データを蓄積させている途中である。 さらに超流動3Heの自由表面近傍での音波の実験を開始した。具体的なサンプルセルの設計、音波の計測系の準備、トランスデューサーのテスト等、準備は進んでいる。
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