研究概要 |
超流動^3He薄膜系のサイズ効果を中心に調べており,研究継続中であるp-waveのクーパー対をもつ^3Heでは,境界効果が重要であることが定性的には知られているが定量的な理論は無かった.我々は,準古典的グリーン関節法の環境条件を調べ,境界の任意の粗さを扱える理論の定式化を行った.その結果を用い膜厚を薄くした時に生じるA-B相転移を調べ,境界が粗い程,B相の存在領域が広がることを示した.又,コヒーレンス長程度の薄い膜でA相が実現している系について,超流動密度の計算を行い,最近報告された原子音波の実験結果と良い一致をみた.これらは,平成11年度中に論文として公表する予定である. また,高温超伝導系などの異方的超伝導系への応用,マイスナー効果等,を検討している.
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