研究概要 |
現在市販されている各種のドローソフトは、グラフの描画を"清書する"ことに主力がおかれており、"適切な描画"を自動的に求めるものではない.例えば,"指定した2点を結ぶ4.5ミリの点線を引く"こと等は可能であるが,"点や辺のきれいな配置を自動的に求める"こと等はできない.点や辺の配置は、依然として、試行錯誤しつつ人手で行なっているのが現状である.(一部のプレゼンテーション用ソフトには、組織図など構造が簡易なグラフのみ自動描画する機能がある.これは,木の階層的な描画等しか対応していない.) そこで,本研究は,一般のグラフを自動描画するソフトウェアシステムの開発を行なう. 本研究が,開発するシステムの特色は以下の通りである. 1.オブジェクト指向の観点から,ソフトウェアの部品化を徹底させ,部品のみの交換可能性,部品の拡張性・部品の再利用可能性を重視する. 2.利用者が簡単に使用できるように,ブラウザ上で動くアプレットとする.(利用者によるソフトウェアのインストールや保守が不要になる.) 3.グラフや描画の抽象化の階層を徹底させる.(使いやすいライブラリを目指す.) 4.グラフエディタ,平面判定,平面埋め込み,各種基本的描画を実装し,統合的なシステムを目指す. 5.ps-fileやLeda-file等,広く使用されているファイル形式の読みこみ・書き出しを可能にする. 現在,グラフエディタが,ほぼ完成している.平面判定の部分も実装中である. http://www.msc.cs.gunma-u.ac-jp/nakano_lab/project/からプログラムを起動可能である.
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