研究概要 |
本研究の目的は,ネットワーク最適化問題の解法の効率化(すなわち,厳密解法の高速化あるいは精度の高い近似解法の設計)に関する研究を行うことである.研究方向として,いかに高速に解くか,あるいは高速に解ける問題の族を発見すること,問題によって規模の増大が避けられない場合での高速な近似解法の設計,等がある.いずれにしても,逐次処理による解法の検討が基礎となるので,本年度はこれに重点をおいて研究を進めた.その成果(13件)を以下にまとめる. ● 耐故障ネットワーク構成問題:リンク故障への対応の抽象化である辺連結度に関する辺付加問題について2件(次ページの6,7番目). ● ハイパーグラフの近似解法:グラフの一般化で,VLSIやプリント基板設計に広い応用を持つハイパーグラフに関する近似解法の精度について1件(13番目). ● ペトリネット:離散事象の強力なモデル化ツールであるペトリネットに関して,スケジューリング問題解法の基礎である発火系列について4件(2,8,10,12番目),デッドロック検出の基礎となる,サイフォン抽出について2件(3,9番目),スケジューリングについて2件(4,11番目). ● VLSI,プリント基板の設計自動化:多層基板の配線問題におけるビア数最小化について1件(1番目),配線問題での非平面接続の最小化について1件(5番目).
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