研究課題/領域番号 |
10205220
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桜井 幸一 九州大学, システム情報科学研究科, 助教授 (60264066)
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研究分担者 |
岡本 達明 NTT情報流通プラットフォーム研究所, 情報セキュリティプロジェクト, 主幹研究員
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キーワード | 公開カギ暗号 / 格子問題 / NP困難性 / LCCアルゴリズム / 素因数分解 / 離散対数問題 |
研究概要 |
最短ベクトル計算問題を利用した公開鍵暗号の設計と安全性とに関する研究状況をサーベイし、実用的な公開鍵暗号系設計のために必要な理論が何であるかを検討した。特に 1. 格子問題に対する近似アルゴリズムとNP困難性を尺度とする計算複雑性 2. 計算困難な問題のランダム生成に関するAjitaiの理論 3. 格子に基づく公開鍵暗号の設計・性質と改良 4. LLLアルゴリズムを用いた格子暗号の解読と解読状況 に解する最近の結果を調査した。 さらに、格子問題と離散対数問題あるいは整数素因数分解問題との計算論的関係も研究されており、格子問題が、既存の公開鍵安全性とも関係していることが注目される。 また、LLLアルゴリズムは、暗号の解読に応用されることがほとんどである。しかし、最近、Buhler-Koblitzは、LLLアルゴリズムを安全な超楕円曲線暗号の設計に利用している。研究では、Buhler-Koblitzの方法を用いて、有効な超楕円曲線暗号のパラメータを導出し、実装を行なった。
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