研究分担者 |
吉原 経太郎 北陸先端科学技術, 大学院大学, 副学長 (40087507)
冨永 圭介 神戸大学, 理学部, 助教授 (30202203)
加藤 重樹 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20113425)
岩田 末広 広島大学, 理学研究科, 教授 (20087505)
茅 幸二 岡崎国立研究機構, 分子科学研究所, 所長 (10004425)
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研究概要 |
本特定研究では液体及び溶液内・生体高分子内に於ける動的(核の運動)・電子的揺らぎと化学反応の関係を明らかにし、それらの反応に於ける多様性・特異性の発現機構をダイナミックスの観点からるために1)複雑化学系に於ける揺らぎと緩和,2)揺らぎと反応のダイナミックスの関係,3)生体反応に於ける特異性の発現機構,に関する研究を重点的に行った。ダイナミックスの解析法や多様な運動形態を記述できる新しい実験方法として2次元ラマン分光法、短時間赤外分光法、時間分解ラマン分光法、光グレーディング法などをを開発し、また超多次元での反応経路の決定、またその上での特異的反応経路(選択性)の解析に必要な理論的方法を用いて、溶液内化学反応ダイナミックス、量子液体の溶媒効果、生体高分子(ロドプシン、ミオグロビンなど)の反応のダイナミックス解析し、その特異性の発現機構を調べた。 総括班として、 (1)5回、研究計画班員が全員集まり研究会を開き、互いの研究状況について討論し検討を行った。 (2)平成12年11月と平成13年2月に京都において、2回国際会議を開き、一般に講演を開放した第1回の国際会議にはSchultens,Onuchic,Gruebele,Skinner,Kim,Walker,Sikorav7名の本特定研究分野の世界的研究者達が発表し討論を行った。発表、討論とも非常に活発な会議であり、我々の行っている研究の根底にある反応の多様性・選択性の分子論的機構が、生体、溶液の反応に如何にかかわっているかを検討した。またこの会議を通じて国際的な共同研究が行われるようになった。2回目にはカルフォルニア大学バークレー校のグラハム・フレミング教授、スクリプス研究所ブルックス教授、ブルックヘイブン国立研究所マーシャル・ニュートン博士、カルフォルニア大学サンジェイゴ校のメルビン・オカムラ教授の4人を招へいし、班員全員が本特定領域研究班の成果を発表し、評価を受けると同時に、研究の方向、新しい展開について討論・検討を重ねた。一般参加者は約70-90名であった。 (3)。大峰を初めとする各班員が非常に多くの国際会議で発表すると同時に、インド・プネ大学ガドレー教授、イスラエル・ヘブライ大学ブッフ教授を初めとする本特定研究分野の外国人研究者を各大学に招へいし、活発な討論、共同研究が行われた。
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