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1999 年度 実績報告書

動的立体化学制御による多機能触媒の創製と応用

研究課題

研究課題/領域番号 10208209
研究機関大阪大学

研究代表者

笹井 宏明  大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90205831)

研究分担者 荒井 孝義  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (80272483)
藤岡 弘道  大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (10173410)
キーワード絶対不斉合成 / 磁場 / キラリティー制御 / 酸化カップリング / ビナフトール / 遠隔位不斉制御 / 触媒
研究概要

物理的な力によるキラリティー制御は、自然界における光学活性体の起源の検証という観点から興味深い研究テーマである。我々は既に、磁場中でガドリニウムを含有する金属錯体を調製し、これを触媒に用いてニトロアルドール反応を行い、最高不斉収率6%eeにて、目的の生成物を得ることに成功している。しかし、本反応では、不斉触媒の光学純度とニトロアルドール体の光学純度が直線的な相関関係とならない「不斉増幅現象」が起こると予想され、条件検討のための反応が異なる収率で進行した場合、反応解析は非常に困難であった。また、錯体調製の時間、温度、磁場を印加するタイミング、磁場勾配の有無、試薬を加える順番等々、検討すべき条件数が膨大であった。そこで、別種の反応について種々検討した結果、β-ナフトール類の銅触媒による酸化的カップリング反応において、8Tの磁場中、室温で反応を行うと、1〜5%程度の不斉収率でビナフトール誘導体が得られることを見いだした。この反応では、磁場勾配が強くかかる位置で反応を行った場合にのみ不斉発現が観測されている。また本反応は、先のニトロアルドール反応のような手法の煩雑さが少なく、成績体の比旋光度も大きいことから反応解析が容易であり、現在反応条件を精査している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiromichi Fujioka: "Optical Resolution of Racemic Norbornene Aldehydes : Kinetically Controlled Intramolecular Haloetherification of Ene Acetals"Tetrahedron Lett.. 41 (in press). (2000)

  • [文献書誌] Hiromichi Fujioka: "Asymmetric Desymmetrization of Saturated and unsaturated meso-1, 2-Diols"Tetrahedron. 56 (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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