研究課題/領域番号 |
10209201
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐藤 勇二 筑波大学, 物理学系, 助手 (50312799)
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研究分担者 |
伊藤 克司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (60221769)
毛利 健司 筑波大学, 物理学系, 助手 (90302348)
梁 成吉 筑波大学, 物理学系, 教授 (70201118)
中津 了勇 大阪大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10281502)
太田 信義 大阪大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90167304)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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キーワード | 超対称性 / 弦理論 / D-ブレイン / カラビ・ヤウ多様体 / Seiberg-Witten理論 / ブラックホール / AdS / CFT対応 / 非可換時空 |
研究概要 |
本研究の目的は、超弦理論とそれに関連する超対称ゲージ理論のモジュライ空間(超弦ジオメトリー)を様々な数学的手法、物理的考察によって詳細に分析し、超弦双対性を定量的かつ厳密に検証していくことであった。 平成10年度では、4次元超対称ゲージ理論に対するWDVV方程式の導出、関連するDonaldson-Witten不変量の一般化を行ない、また、例外型ゲージ対称性持つ場合のSeiberg-Witten幾何を決定した。さらに、M理論への埋め込みを用いてモジュライ空間の厳密な記述を得た。 平成11年度では、例外型フレーバ対称性持つ4次元N=2超対称共形場理論の低エネルギー有効理論を得、5次元超対称ゲージ理論との関係を明らかにした。また、カラビ・ヤウ(CY)多様体のオービフォールド特異点に局在するD-ブレインの系統的解析法、有理楕円曲面中の有理曲線数に対する生成母関数を得た。さらに、超弦双対性と関連するAdS/CFT対応における系統的な超共形代数の構成を与えた。 平成12年度には、CY多様体中のdel Pezzo曲面に局在するD-ブレインとストリング接合との双対性を示すと共に、ADE型に退化したCY多様体上の超弦理論に現れる超共形代数を詳しく解析した。さらに、AdS_3を標的空間とする共系場理論の厳密な相関関数を求め、AdS/CFT対応を用いて、3次元ブラックホール、非可換時空における場の理論の諸性質を解明した。 平成13年度には、E_8対称性を持つ6次元臨界弦から得られる4次元コンパクト化模型について、prepotentialのインスタントン展開、Seiberg-Witten曲線を得た。また、AdS_3共形場理論の演算子積、非可換時空上の場の理論におけるソリトン散乱について厳密な性質を導いた。 以上、超弦ジオメトリー、超弦理論の双対性に関して多くの有用かつ厳密な成果を得た。
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