研究概要 |
電磁力を用いた下記の2種類の溶鋼流速センサーの開発に取り組んできた. (1)ホール素子を用いたカルマン渦流速センサー (2)電磁力を利用した流速センサー ホール素子を用いたカルマン渦流速センサーに関しては,低融点金属であるウッドメタルと1400℃の溶鋼を用いてカルマン渦を利用した表面流速センサーの開発を行った.センサーの検定には既存の旋回装置を用い,円筒形の浴内に溶解した上記金属中で円柱を速度Vで旋回させたときに発生するカルマン渦の放出周波数を検知できるように,円柱の支持部にホール素子を取り付けた.ホール素子を用いることによって,精度よくカルマン渦の放出に同期して振動する支持棒の変移を捕らえることが可能となり,歪ゲージ方式のものよりも低い速度範囲まで精度よく速度を測定できた. 電磁力を利用した流速センサーに関しては,渦発生用の円柱ならびに発信コイルと受信コイルを旋回台に乗せて旋回させ,周波数分析によって両信号間の時間遅れτを求めている.まだウッドメタルを用いた実験装置に限られているが,磁場発生装置(磁場の強さ,周波数など),信号処理回路の最適条件の設定についての目途をつけた.
|