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1999 年度 実績報告書

リゾホスホリパーゼの構造と機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10212201
研究機関群馬大学

研究代表者

山下 哲  群馬大学, 医学部, 教授 (50025623)

研究分担者 杉本 博之  群馬大学, 医学部, 講師 (00235897)
キーワードリゾホスホリパーゼ / リゾリン脂質 / クローニング / アシルトランスフェラーゼ / エステラーゼ / アシル蛋白チオエステラーゼ / NO合成酵素
研究概要

リゾホスホリパーゼは低分子量型酵素(24kd)とトランスアシラーゼ活性を併せ持つ高分子量型酵素(60kd)に大別されるが,今年度は前にクローニングしたリゾホスホリパーゼIに続いて,新しい低分子量型酵素,リゾホスホリパーゼIIをクローニングした.IIもリゾホスホリパーゼIと同じくエステラーゼファミリーに属し,GXSXGモチーフを含んでいた.リゾホスホリパーゼIについてはGilmanのグループがGタンパク質の脱パルミチル化活性があることを見出したことを踏まえ,さらに解析を進め,ハーバード大Michel博士と共同して酵素にはNO合成酵素のシスティンに結合しているパルミチン酸残基を除去する活性を有していることを証明した.NO合成酵素は脱パルミチル化によって活性化するので,リゾホスホリパーゼには酵素タンパクの脱パルミチル化によって広く酵素活性の調節に関係している可能性が広がってきた.また高分子型酵素についても解析を進め,酵素はリゾリン脂質のsn-1位,-2位から脂肪酸を遊離する活性だけでなく,それらの位置の脂肪酸を別のリゾリン脂質分子に転位する活性を有していることが明らかになった.とりわけリゾリン脂質sn-2位のアラキドン酸を別の分子のsn-1位に転位する活性が強く,従来合成経路が不明であったアナンダミドの前駆体1-アラキドニルレシチンを生成することが示された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yeh,D.C.,Duncan,J.A.,Yamashita,S.,and Michel,T.: "Depalmitoylation of endothelial nitric-oxide synthase by acyl-protein thioesterase 1 is protentiated by Ca^<2+>-calmodulin"Journal of Biological Chemistry. 274. 33148-33154 (1999)

  • [文献書誌] Sugimoto,H.and Yamashita,S.: "Characterization of the transacylase activity of rat liver 60-kDa lysophospholipase-transacylase.Acyl transfer from the sn-2 to sn-1 position"Biochimica Biophysica Acta. 1438. 264-272 (1999)

  • [文献書誌] Toyoda,T.,Sugimoto,H.,&Yamashita,S.: "Sequence,expression in Escherichia coli and characterization of lysophospholipaseII"Biochimica Biophysica Acta. 1437. 182-193 (1999)

  • [文献書誌] 山下哲: "ホスホリパーゼD"現代医療. 31. 80-86 (1999)

  • [文献書誌] 山下哲,杉本博之: "動物ホスホリパーゼの構造と機能"蛋白質・核酸・酵素. 44. 1043-1051 (1999)

  • [文献書誌] 山下哲: "動物リゾホスホリパーゼDの多様性と生理機能"化学と生物. 37. 666-673 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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