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1998 年度 実績報告書

ホスホリパーゼA2ファミリーのメンバーの新しい機能

研究課題

研究課題/領域番号 10212205
研究機関大阪大学

研究代表者

東城 博雅  大阪大学, 医学部, 助教授 (90135707)

キーワードホスホリパーゼA2 / リン脂質 / ホスホリパーゼB / リパーゼ / 精巣 / ホスファチジン酸 / リゾホスファチジン酸
研究概要

(1) バキュロウイルスを用いた小腸ホスホリパーゼB/リパーゼ(PLB/LIP)の高効率の発現系を確立した。同時に、発現酵素の2ステップ精製法を開発した。この方法で得たPLB/LIP活性ドメイン酵素を用いて現在、単結晶の成長条件を検索している。
(2) α/βヒドロラーゼホールドに属する加水分解酵素の活性中心求核基としてSer、Asp、Cysの3種がある。PLB/LIPの活性中心求核基を野生型のSerから部位特異変異法によりAsp、Cysに置換すると完全に失活することがわかった。このことは、本酵素の活性発現にSer-His-Asp型のcatalytic triadが必要なことが示唆された。
(3) 精巣から新規のCa2+非依存性ホスホリパーゼA2(PLA2)を精製し性状解析を行なった。精製酵素はSDS-電気泳動法で単一バンドを示し分子量は63,000と推定された。本酵素は、ホスファチジン酸とホスファチジルグリセロールに特異的なPLA2活性とモノアシルグリセロール(MG)に特異的なリパーゼ活性の2つの活性を示した。それぞれの精製ステップでPLA2活性とMGリパーゼ活性の比はほぼ同じであった。したがって、本酵素は単一酵素でPLA2とMGリパーゼ活性を持つことがわかった。また、アラキドン酸含有MGを良い基質とする。本酵素は、細胞内情報伝達系の一員として最近注目を集めているジアシルグリセロールとホスファチジン酸を介するリゾホスファチジン酸合成系に関与する可能性があり現在その構造解析をすすめている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Umwzawa,M.: "High-linoleate and high-a-linolenate diets affect learning ability an d natural behavior in SAMR1 mice" J.Nutr.129. 431-437 (1999)

  • [文献書誌] 東城博雅: "新しいリパーゼファミリーに属するホスホリパーゼB/リパーゼ" 蛋白質核酸酵素. (印刷中). (1999)

  • [文献書誌] Takemori,H.: "Identification of functional domains of rat intestinal phospholipase B/lipase. Its cloning,expression,and tissue distribution" J.Biol.Chem.273. 2222-2231 (1998)

  • [文献書誌] Tojo,H..: "Purification and characterization of a catalytic domain of rat intes-tinal phospholipase B/lipase associated with brush border membranes" J.Biol.Chem.273. 2214-2221 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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