研究課題/領域番号 |
10212206
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中村 俊一 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40155833)
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研究分担者 |
JAHANGEER Saleem 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80314475)
岡田 太郎 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80304088)
三輪 教子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50202354)
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キーワード | ホスホリパーゼD / G_<M2>アクチベーター / ADPリボシル化因子 / プロテイン・キナーゼC / ホスファチジルコリン / ホスファチジルイノシトール4,5二リン酸 |
研究概要 |
我々はこれまでG_<M2>アクチベーターによるホスホリパーゼD1(PLD1)の活性調節機構について報告してきた。本年度はこの研究計画の最終年度にあたることを鑑み、総括的な観点からPLDの活性化機構を調べる目的で、比較的研究の遅れているPLD2に焦点を絞り競究をおこなった.PLD2はPLD1と異なりARFやPKCαにより活性化されず、その活性化機構に関しては不明であった。そこで我々はG_<M2>アクチベーターによるPLD2の活性調節の有無を調べるため、リコンビナントPLD2を作成しこの精製タンパク質を用いてin vitroに於けるPLDの活性測定を行った。その結果、我々が開発した硫酸アンモニウムを用いたPLD活性測定法においてもBrownらの開発した活性測定法を用いても、PLD2はG_<M2>アクチベーターにより強力に(約5倍)活性化された。興味深いことに、PLD2の活性化には影響を与えないとされていたARFは単独ではPLD2を活性化しないが、G_<M2>アクチベーター存在下に於いてはPLD1と同様に相乗的にPLD2を活性化した。更に免疫沈降実験に於いて、G_<M2>アクチベーターとPLD2が結合すること。またG_<M2>アクチベーター存在下ではPLD2とARFの結合が亢進することが明らかにされた。今までPLD2はPIP_2存在下で高い活性を示すことから、細胞内では抑制的にその活性が調節され、細胞刺激の結果その抑制が解除され活性を発現すると考えられてきた。今回の我々の結果は、PLD2はPLD1と同様に、複数の活性化因子が組み合わさって活性化を引き起こすことが強く示唆された。以上の結果から、刺激に連動したPLD2の活性化機構解明には至らなかったものの、分子レベルに於けるPLD2の活性化機備の瑛解に大きな進展が見られたと言えよう。
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