研究課題/領域番号 |
10213101
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
馬渕 一誠 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40012520)
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研究分担者 |
細谷 浩史 広島大学, 理学部, 教授 (90183102)
沼田 治 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (50189354)
浜口 幸久 東京工業大学, 生命理工, 教授 (70016161)
田中 一馬 北海道大学, 医学部, 教授 (60188290)
石川 春律 群馬大学, 医学部, 教授 (90010058)
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キーワード | 細胞質分裂 / 収縮環 / アクチン / ミオシン / アクチン調節タンパク質 / 分裂シグナル / 分裂溝 / Rho |
研究概要 |
各研究班において研究は順調に進行し新たな結果が得られた。 第2班は分裂酵母の収縮環形成の過程を明らかにし、分裂酵母のアクチン調節遺伝子adf1+の収縮環形成における役割を示した。ミオシンの集合の機構に関する重要知見を得た。 第3班は減数分裂における表層アクチン繊維は極体が現れる直前に動物極付近で増加する一方、中心体に最も近い動物極頂点で減少することを示した。従って分裂シグナルは中心体からの距離に対して2相性である。 第4班は、Tetrahymenaの分裂溝に局在しアクチン繊維を束ねるEF-1aがプロフィリンと結合すること、p71がフィンブリンであることを示した。TetrahymenaよりミオシンII遺伝子と新規のミオシン遺伝子のクローニングを行った。Xenopus胚でRho-ROCKからカルシニューリンが活性化されXenopus ADFが脱リン酸化されることが判った。 第5班はHeLa細胞の細胞質分裂期に2重リン酸化ミオシンが分裂溝に局在することを示し2重リン酸化を引き起こすキナーゼとしてzip kinaseとRho kinaseを同定した。細胞性粘菌の収縮環形成時のミオシンの集合が重鎖のリン酸化により制御されることを示した。 第6班はセプチンの機能を探る上で、各セプチン間の結合を2-hybrid法を用いて検討し、member間に結合特異性があることを示唆した。 第7班は、出芽酵母のRho familyの標的BNIlが、アクチン系だけでなく微小管系をも介し、核分裂の方向を制御することを示した。Rho3がRab familyのYpt11と協調的に働き、Myo2(ミオシンV)の機能を制御することにより分裂の際の細胞表層成長を制御することを示した。 以上の研究班の活動を支援するため第1班(総括班)として班員の全体会議を複数回開き、また来年度のシンポジウムと公開研究発表会を企画した。
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