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1999 年度 実績報告書

酵母の多剤耐性における多様なABC蛋白の機能および発現制御ネットワーク

研究課題

研究課題/領域番号 10217208
研究機関広島大学

研究代表者

宮川 都吉  広島大学, 工学部, 教授 (10116676)

研究分担者 平田 大  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (30243603)
キーワード多剤耐性 / ABCトランスポーター / 出芽酵母
研究概要

酵母の多剤耐性機構で最も重要な役割を果たしているPdr5 ABCトランスポーターの新機能と考えられる興味深い機能を見いだしたので、Pdr5について以下の解析を行った。
1)基質特異性が変化した変異Pdr5の解析:基質特異性が変化した変異PDR510株について、変異点と薬剤特異性の関係を調べた結果、Pdr5は特定のアミノ酸残基で薬剤に対応しているのではなく、全体構造が関係する機構で薬剤に対応していることが示唆された。蛍光試薬ローダミンを利用して、各変異株の薬剤の排出を測定し比較した。
2)Pdr5 ABCトランスポーターの細胞周期制御における役割:Ca^<2+>シグナルによる細胞周期制御機構の詳細を明らかにするために、Ca^<2+>による細胞周期制御に欠陥のある変異株を多数分離した。遺伝学的解析により、少なくとも14個の相補性グループ(SCZ1〜14と命名)からなることを明らかにすると共に、変異を相補する遺伝子を取得と解析を行っている。このうちm、SCZ5遺伝子は多剤耐性ABCトランスポーターをコードするPDR5遺伝子と同一であることが分かった。Scz5変異を相補する遺伝子クローニングの過程で、別の機能未知なABCトランスポーターをコードする遺伝子、PDR12およびPDR5の転写制御に関わっていると思われる転写因子をコードする遺伝子も取得されたので、現在相互の関係について調べている。これらABCトランスポーターは細胞内CA^<2+>濃度の制御に関与している可能性が考えられるので、細胞内CA^<2+>濃度の上昇に応答するレポーター遺伝子を利用して、細胞内CA^<2+>を測定する準備を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Z.Cui: "Functional analysis of the yeast SNQ2 gene encoding a yeast multidrug resistance transporter Phat confers resistaine to 4NQC"Biosci.Biotechnol.Biochem.. 63(1). 162-167 (1999)

  • [文献書誌] I.C.Farcasanu: "Involvement of thioredoxin peroxidase typeII(Ahp1) of S.cerevisiae in Mn^<2+> homeostasis"Biosci.Biotechnol.Biochem.. 63(11). 1871-1881 (1999)

  • [文献書誌] M.Suda: "Overproduction of EF1α, an esseutial translational componennt, causes abberant cell merphology in yeast"Genes to Cells. 4. 517-527 (1999)

  • [文献書誌] M.Yukawa: "Nps1/Sth1, a component of chromatin-remodeling complex of S.cerevisiae, is required for meiotic genes"Genes to Cells. 4. 99-110 (1999)

  • [文献書誌] 平田大: "新規の細胞周期チェックポイント制御とMAPキナーゼ"実験医学. 17. 124-129 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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