研究課題/領域番号 |
10218201
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 敏郎 東京大学, 医学部・附属病院分院, 教授 (10114125)
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研究分担者 |
高橋 克敏 東京大学, 医学部・附属病院分院, 助手 (00292863)
高野 幸路 東京大学, 医学部・附属病院分院, 助手 (20236243)
安東 克之 東京大学, 保健センター, 講師 (60184313)
下澤 達雄 東京大学, 医学部・附属病院分院, 助手 (90231365)
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キーワード | 血管拡張物質 / 血圧 / 心肥大 / 血管障害 / ノックアウトマウス / 臓器障害 |
研究概要 |
アドレノメデュリン、PAMPは共通の遺伝子より産生される降圧ペプチドである。今回我々はこれらペプチドの生理作用を発生工学的手法を用いて検討した。アドレノメデュリンをコードする遺伝子直前に停止コドンを挿入したターゲッティングベクターを作成し、従来の方法を用いてES細胞に遺伝子を導入した。このES細胞を受精卵に戻すことによりアドレノメデュリン単独ノックアウトのキメラマウスを作成した。さらにこのキメラマウスを交配させることでF1世代のヘテロ接合体を得、これらを交配させてホモ接合体の作出を行っている。 また、雄ヘテロ接合体にアンジオテンシンII、8%食塩食負荷を8週齢より2週間行い、心臓の病理学的変化を検討した。負荷前の収縮期血圧はヘテロ接合体とワイルド間で差を認めなかった。(150±10 mmHg vs 142±8 mmHg)。負荷後1週間で血圧はヘテロ接合体で170±9 mmHg ワイルドで168±10 mmHgと上昇したが2週間後にはヘテロ接合体で160±13 mmHgと低下傾向にあり、ワイルドでは173±9 mmHgで変化無かった。心重量/体重比はヘテロ接合体で0.0068±0.0003とワイルド(0.0061±0.0002)に比べ有意に大きかった。また、冠動脈は内膜の増殖、外膜の増殖が著明であった。腎臓の動脈系には異常を認めなかった。
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