(1) AtVam3タンパク質と相互作用するタンパク質を単離するために、シロイヌナズナツ-ハイブリッドライブラリーシステムの作成を行った。 (a) BDベクターの作成:AtVam3タンパク質のC末端の膜貫通領域を除いた細胞質部分とGAL4結合ドメインとの融合タンパク質を発現するコンストラクトを作成した。 (b) AtVam3タンパク質BDベクター融合タンパク質とシロイヌナズナADツーハイブリッドライブラリー(クローンテック)をイースト(CG1945)に共発現させ、トリプトファン、ロイシシ、ヒスチジンを欠損した培地中で生育するコロニーを選択中である。 (2) AtVAM3遺伝子の構造解析 データベースサーチの結果、シロイヌナズナH^+-PPase遺伝子は第5番染色体上に存在することか明らかになった。またこの遺伝子は7つのエクソンにコードされている事も分かった。現在発現調節機構を解明するためにプロモーター領域の解析を行っている。 (3) 液胞膜H^+-PPaseのプロモーター領域の解析 H^+-PPaseは植物液胞膜に存在するプロトンポンプでピロリン酸の加水分解エネルギーを用いてプロトンを液胞内に輸送する。H^+-PPaseは様々な生理条件下で発現が調節されている事が知られているが、その発現調節機構は依然として不明である。今回H^+-PPaseの発現調節機構を解明することを目的としてH^+-PPaseのプロモーター領域を含む全長約5kbのH^+-PPase遺伝子をクローニングし、配列決定、遺伝子構造解析を行った。
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