研究分担者 |
野田 昌晴 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (60172798)
村上 富士夫 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20089882)
藤澤 肇 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60079689)
影山 龍一郎 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80224369)
岡本 仁 理化学研究所, 脳科学総合研究センター, チームリーダー (40183769)
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研究概要 |
本特定領域研究班は脊椎動物神経系のパターン形成機構を明らかにすることを目的としている。神経誘導に関しては,未分化外胚葉からの神経誘導の細胞内媒介因子としてのSox2が必須であることが笹井により示された。ゼブラフィッシュ one-eyed pinhead (oep) の突然変異体,oep(-/-)胚,は前方中軸中胚葉を欠き,内胚葉にも異常が見られる。また、神経管腹側構造が FP)を含めて欠損しており、眼が腹側で融合し単眼となっている。武田による解析の結果 oep 遺伝子は、誘導シグナルを受けて FP に分化する際に必要であることが明らかとなった。中枢神経系の領域化に関しては Otx2 と Gbx2 の抑制的相互作用により中脳の後ろ境界が決まること,視蓋として文化するためには En, Pax2, Otx2 遺伝子が発現している必要があることなどが仲村により明らかにされた。ゼブラフィッシュでは islet-3 が中脳の領域化に重要であることがこれまでに明らかにされたが,サブトラクッション法によりその下流遺伝子の解析が岡本により進められている。嗅球における領域化・回路形成に関しては,森は嗅細胞軸索のサブセットに特異的に発現している2種類の細胞接着分子を指標に、それぞれのサブセットごとに特定の領域に集合していることを明らかにした。 総括班としては各計画研究班の情報交換と共同研究を進めるためサーキュラーを発行し,11月には仙台で公開国際シンポジウムを開催し,成果を公表するとともに,内外の神経発生学者と情報の交換を行った。
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