研究課題/領域番号 |
10301001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清水 哲郎 東北大学, 文学部, 教授 (70117711)
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研究分担者 |
加藤 和哉 山口大学, 人文学部, 助教授 (00243618)
花井 一典 北海道大学, 文学部, 助教授 (80228501)
岩熊 幸男 福井県立大学, 経済学部, 教授 (10135600)
加藤 守通 東北大学, 教育学部, 教授 (40214407)
伊藤 博明 埼玉大学, 教養部, 助教授 (70184679)
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キーワード | 自由学芸 / 中世哲学 / 言語哲学 / オッカム / 中世論理学 / 文法学 / アンセルムス / アベラルドゥス |
研究概要 |
1.本年度は分担者各自のテーマに沿った個別の研究活動を中心とし、その成果の集約と吟味のため、全体研究集会を1回おこない、これを個別の意見交換によって補った。全体会における研究発表は次の通り。 ・加藤和哉:スコラにおける学問と観想-トマス・アクィナスにおける知識論についての一考察 ・関沢和泉(協力者):学としてのGRAMMATICA-ダキアのボエティウスによる様態論のプログラム ・三谷鳩子(協力者):トマスにおけるImago Dei概念の発展 ・今義博(協力者):エリウゲナにおけるtheophaniaの思想 ・清水哲郎:理性的独立的人間像から共に生きる人間像へ 2.これらの個別研究の間の絡み合った連関が、討論を通して明らかになりつつあり、中世言語哲学の文法学・論理学領域における展開を中心としつつも、神学ないし伝統的キリスト教思想における意義に光があてられている。これらの検討は、更に次年度に引き継がれて、深められ、最終成果として結実するであろう。 3.岩熊および清水は、1998年春パリのCNRSにて開催の研究集会にて、本研究に通じる流れに位置する研究発表を行ったが、それに基づく論文集が、各国諸研究者との検討を重ねた成果として刊行された。同論文集"Langage,sciences,philosophie au XII^e siecle"に至る研究作業もまた、本研究の本年度における成果の一つである。 4.さらに、岩熊および清水は、平成12年度2月1-4日に、オーストラリアのシドニー大学にて開催された国際学会(ANZAMENS2000)にて発表し、同国およびニュージーランド、さらにはアメリカ合衆国等の中世史研究者と意見を交換した。これは、本研究を国際的な場で発信する有意義な機会となった。発表題目は次の通り: IWAKUMA Yukio,"The Licence to Teach and Masters in Twelfth-Century Paris." SHIMIZU Tetsuro,"Ockham as heir to Anselm"
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