研究課題/領域番号 |
10301002
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
高崎 直道 鶴見大学, 文学部, 学長 (60027969)
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研究分担者 |
石田 千尋 鶴見大学, 文学部, 助教授 (00192485)
関根 透 鶴見大学, 歯学部, 教授 (40097316)
河野 眞知朗 鶴見大学, 文学部, 教授 (40224810)
大三輪 龍彦 鶴見大学, 文学部, 教授 (70103512)
納冨 常天 鶴見大学, 文学部, 副学長 (60132916)
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キーワード | 鎌倉における寺院跡・墳墓 / 鎌倉仏教文化 / 総持寺 / 西大寺 / 興聖寺 / 瑩山禅師 / 忍性 |
研究概要 |
研究実施計画に基づいて、鎌倉における寺院跡・墳墓を中心に、3回は代表者を交えて遊行寺、寿福寺と西方寺跡、更に市内の発掘現場2ケ所などを訪れて調査した。他に分担者が各自再三訪れ調査し、地図に記載したり、文献資料と連動させて現地を調査した。また、鎌倉と関係の深い中世都市の寺院として、京都では建仁寺、高台寺の道元茶毘塚、知恩院の白毫寺跡、東福寺など、奈良では元興寺、薬師寺、不退寺、額安寺、竹林寺、西大寺、般若寺など、宇治では、平等院の発掘現場、興聖寺などを調査し、叡尊、忍性、栄西、道元など当時の仏教的な意義を調査した。さらに、博物館、図書館や寺院などで入手した文献資料との比較研究を行い、次のような成果を挙げた。 1、 鎌倉の聖福寺跡、西方寺跡、永安寺跡、太平寺跡などは以前に示された資料と現場や背景が異なり、蓮華寺のように石碑が何回も移転していた寺院跡もあった。その多くは都市開発に伴うものであった。 2、 西大寺、般若寺と極楽寺の関係から叡尊、忍性の医の倫理観や救済思想が鎌倉の梶原性全の医療観や庶民の生活にも影響を与えていることも判明した。 3、 奈良、京都地方における五輪塔、十三重塔および清涼寺式釈迦如来像、文殊騎獅像、聖徳太子像を中心に西大寺派展開の実情を探ることができた。 4、 西大寺と額安寺の五輪塔群を初めとする京都・奈良の五輪塔と鎌倉西方寺跡・金沢称名寺の五輪塔群は東国の五輪塔の様式と比較研究する必要がある。 なお、翌年度は本年度に調査した寺院跡・墳墓の詳細な地図を基に総合的、継続的に開基、開山、廃寺年なども発展的に調査したい。
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