研究課題/領域番号 |
10301003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学(含芸術諸学)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山縣 煕 神戸大学, 文学部, 教授 (70030517)
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研究分担者 |
浜下 昌宏 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (60208577)
山口 和子 岡山大学, 文学部, 教授 (90093476)
松嶋 隆二 神戸大学, 文学部, 教授 (80025072)
加藤 哲弘 関西学院大学, 文学部, 教授 (60152724)
相澤 照明 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (50167764)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 感性 / 知覚 / 記憶 / 味覚 / 嗅覚 / 触覚 / 身体 / 芸道 |
研究概要 |
平成10、11、12年の3年間にわたる本研究に関する成果の具体的かつ詳細な報告は別冊子「成果報告書」にみるとおりである。ここではその成果の概要を申請書の「研究目的・研究実施計画」に則り、要点のみ述べるにとどめる。 本研究の目的はその申請書でも述べたように、その課題「『感性の学』の新たな可能性―その意義と限界」が示す通りである。 そしてその特色はこれもその申請書で述べた通り、上記の課題目的の達成を通して「学問一般において、また哲学、人文科学においてさえ、なお瀰漫する理性中心主義、そしてその亜流としての偏狭な実証主義、それらを批判的に検討することによって、感性をも包括する全体的な人間の学を復権する」という点に求められる。 こうした研究は避け難く、二つの方向に分岐する。一般的理論的な方向と、具体的実践的な方向とである。このことは必然的である。別冊子「成果報告書」はそのことを踏まえ、各分担者の報告論文を大きく二つにわけ、その二つの中を更に段落分けした。一部における論文1から4は「感性」の問題を扱ったものであり、3および4はその在来の考えを、1および2はその新しい可能性をさぐったものであり、それぞれ新たな知見が示されている。 一部における5から7の論文は、人文科学としての在来の「美学」を批判的に検討したもので、そこから新しい「感性の学」の可能性が生まれる。 第二部は相対的に具体的な研究である。その殆ど(8から15)は視覚に関するものである。しかしその視覚論は視覚を動的に把えることで、最先端的知見をなす。論文16、17が聴覚その他を扱い、本研究の将来への展望を開くと共に、論文18、19によって、この研究が日本文化の中に定位される可能性を示した。 いずれにせよ、別冊子「成果報告書」前書に記したとおり、更なる研究が俟たれる。
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