研究課題/領域番号 |
10301009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
北原 淳 神戸大学, 文学部, 教授 (30107916)
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研究分担者 |
竹内 隆夫 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (40105747)
油井 清光 神戸大学, 文学部, 助教授 (10200859)
藤井 勝 神戸大学, 文学部, 助教授 (20165343)
岩崎 信彦 神戸大学, 文学部, 教授 (20086052)
大野 道邦 神戸大学, 文学部, 教授 (20067862)
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キーワード | 兵庫県内農村社会 / 社会変動 / 姫路市 / 三田市 / 但馬地方 / 地方振興 / コミュニティー |
研究概要 |
兵庫県下の農村地域を、都市近郊的地域と農村地域的農村とに区分し、前者かも2ヵ所、後者から1カ所を調査地域として設定した。初年度である本年度が得た主要な成果は以下の通りである。 1. 姫路市における調査では、新日鐵広畑が地域社会にあたえたインパクトについて、企業調査、自治会調査、ライフヒストリー調査を実施した結果、昭和37年以降の「持ち家制度」による新興住宅地の整備開発、45年の「新勤務体制」実施以降の労働環境の変化など、地域社会をめぐるいくつかの大きな転換点が明らかとなった。 2. 巨大なニュータウン建設と大阪通勤圏への編入によってこの10年間、人口増加率が全国一であった三田市において、既成市街地の社会変化を調査した結果、旧町場である三田本町や三輪町は、商店街としての衰退と同時に伝統的行事や祭礼の存続が観察された。 3. 但馬地方における調査では、村岡町内の二つの村落に関する聞き取り、資料収集調査を行った。村岡町は冬は雪に見回れるため古くより冬季の出稼ぎ(杜氏)が行われてきたが、農業の衰退、酒造業の機械化などにより伝統的な生活形態の変化が見られ、若年層の流出により急激な過疎が進行した過程が明らかとなった。 4. 上記の調査と併せて、近年の農村地域における顕著な動きとして社会学的にも注目される、いわゆる「村おこし」事業(「相生ペローン祭り」「北淡町震災記念公園・野島断層記念館」「三日月町交流促進センター」)のこれまでの経緯と現状調査に関する関係者への聞き取りと資料収集を実施した。 以上の成果は本研究全体の様々な調査研究の成果の一部ではあるが、いずれも次年度以降の調査課題に直結する問題を提起している。
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