研究課題/領域番号 |
10301013
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
住田 正樹 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (20036081)
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研究分担者 |
寺本 潔 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (40167523)
山田 洋子 京都大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20123341)
南 博文 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (20192362)
井田 晴彦 安田女子短期大学, 助教授 (00290536)
鈴木 毅 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70206499)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 子ども / 居場所 / ネットワーク / 自己 / 発達 / 対人関係 / 身体イメージ / 遊び |
研究概要 |
最近子どもの問題を語る際に居場所という言葉が使われるようになってきた。居場所というのは本来は人の居所という一定の物理的空間を意味するが、しかし最近の使い方は、これに安心とか安らぎとか寛ぎ、また他者からの受容とか承認という意味合いが付与され、そこにいるとホッと安心していられるところ、心が落ち着けるというほどの意味に用いられるようになってきた。本研究では、この居場所を主観的条件と客観的条件という2つの側面から捉えようとした。主観的条件とは主体が安心、安らぎ、寛ぎ、また受容とか承認を感じ取ることができるか否かという意味付与の問題であり、客観的条件とはそこにおける人間関係の問題-関係性-と物理的場所の問題-空間性-である。 本研究においては、子どもに焦点を合わせ、現在の子どもたちがどのような所を居場所としているか、その居場所はどのような人間関係、つまりネットワークで構成されているか、そしてどのような行動をしているか等について明らかにするために社会学、教育学、心理学、地理学、精神分析学、建築学といった多様な側面からアプローチしたのである。また居場所とそこのネットワークは年齢・性別によってどのような差異を示すのか、家庭場面や学校場面といった生活場面によってどのような差異を示すのか、さらには家庭外や学校外ではどのようなところを居場所としているのか、そしてまた居場所は子どもの発達に如何なる意味を有しているのかを明らかにするために全国規模の統計的調査を実施するとともに一方では個々の子どもたちをケースに事例的調査を実施してデータを蒐集したのである。調査の結果、子どもたちの居場所は、発達段階によって、また性別によって大きく変容していることが明らかになった。
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